コロナウイルス カタカナ 英語 意味不明 解説

この記事では、新型コロナウイルス関係で出てくるカタカナ英語を中心に、正しい意味や用例とともに紹介しています。


また、変位株の呼称に使われるギリシア文字一覧も、一般的なカタカナ読みとあわせて記載しています。



新型コロナウイルスの変位株の呼称に使われるギリシア文字一覧


新型コロナウイルスの変位株は、「アルファ」からはじまるギリシア文字が用いられ、「アルファ株」「ベータ株」と順番に続き、世界的に猛威を振るっているのは「デルタ株」です。


2021年11月現在、新たな「オミクロン株」が懸念されています。
これはギリシア文字 全24文字の15番目です。

「オミクロン」以前は「ミュー」まで確認されていました。

WHOによると、この次の「ニュー」は英語の"New"と発音が重なり、その次の「クサイ」については、「一般的な名字のため使用を避けた」とのことで、今回は2文字飛ばしたことになります。

詳しくは、中国語も含めてこちらの記事で紹介しています。


順番 日本語表記 大文字 小文字 英語表記
1 アルファ A α alpha
2 ベータ B β beta
3 ガンマ Γ γ gamma
4 デルタ Δ δ delta
5 イプシロン/エプシロン E ϵ/ε epsilon
6 ゼータ Z ζ zeta
7 イータ/エータ H η eta
8 シータ/セータ Θ θ/ϑ theta
9 イオタ I ι iota
10 カッパ K κ kappa
11 ラムダ Λ λ lambda
12 ミュー M μ mu
13 ニュー N ν nu
14 クサイ/クシー Ξ ξ xi
15 オミクロン O o omicron
16 パイ Π π/ϖ pi
17 ロー P ρ/ϱ rho
18 シグマ Σ σ/ς sigma
19 タウ T τ tau
20 ユプシロン/ウプシロン Υ υ upsilon
21 ファイ Φ ϕ/φ phi
22 カイ X χ chi
23 プサイ Ψ ψ psi
24 オメガ Ω ω omega




新型コロナウイルス関連のカタカナ語


※ オリンピックで出てきた言葉も、コロナの影響を受けている場合にこちらに掲載しています。

こんな方にお読みいただければと思っています。

  • なんとなく意味は知っているけど、はっきりはわからない
  • 英語っぽく発音してみたけど伝わらなかった
  • 新型コロナウイルス関連の言葉と信じ込んで、英語で使ってみたけれど伝わらない
  • あと、政治家などに騙されたくない方 😅


上の最後の項目は、政治家たちはカタカナ英語を持ち出すことで、意味を分かりづらくして、なんとなくカッコよく聞こえるような発言を繰り返しています。

こんな言葉に、騙されないようにお気をつけくださいね!

では、早速行きましょう!



カタカナ英語: コロナウイルス
英語: Coronavirus  (COVID-19)
日本語: コロナウイルス

意味と解説:

医学用語で、コロナウイルス科(Coronaviridae)に属するウイルスの一種です。
語源は外観がコロナ(太陽の光冠)に似ていることから名付けられました。

また、「ウイルス」という言葉の由来は「毒液」または「粘液」を意味するラテン語の「vīrus」で、カタカナで発音すると「ウィールス」となり、日本語の発音と近いものです。
このため、英語の発音のつもりで「ウイルス」とカタカナで発音しても伝わりません。英語での発音記号は"váiərəs"で、カタカナで発音するなら「ヴァイラス」が近い発音になります。

コロナだけでは英語の「太陽の光冠」ですから、「ウィズ・コロナ」と言ったところで英語としては通じません。
通じたとしたら、話の流れから理解してもらっただけのことです。

また、いきなり「ウィズ」が出てきても文法として成り立ちません。
「コロナウイルスとの共生」という意味では、「存在する」の"exist"の前に「共に」を表す"co-"をつける単語を使用して、"We coexist with COVID-19"や"Coexisting with COVID-19"という表現が適切です。

また「コロナ禍での生活」という意味であれば"life under COVID-19"が簡潔かつ適切でしょう。


ゼロコロナ政策


中国のいわゆる「ゼロコロナ政策」は、英語で"China's zero-COVID policy"と表現されます。



2019年に発生した新型コロナウイルス感染症は、国際正式名称として"COVID-19"と定められており、SARSコロナウイルス2 (SARS-CoV-2)がヒトに感染することによって発症する気道感染症です。

ちなみに中国語では"新型冠状病毒肺炎 (xīn xíng guān zhuàng bìng dú fèi yán)"という名称で、略して"新冠肺炎 (xīn guān fèi yán)"と書くのが一般的です。
こちらの方が日本人にとってわかりやすいと思います。


カタカナ英語: クラスター
英語: cluster
日本語: 房・集団・群れ

意味と解説:

新型コロナウイルスの感染者が、特定の店舗や施設、企業などの局所的に複数名発生した場合に使われています。
クラスターという言葉自体には、危険やリスクなどの意味は何も持ち合わせていません


カタカナ英語: パンデミック
英語: pandemic
日本語: 感染病の世界的大流行

意味と解説:

複数の国にまたがったり全世界に広がったりするような、広域でまん延する深刻な感染病の大流行のことで、正しい理解は広がっていると思います。
ただ、語源はギリシャ語のpandemosで、「すべて」を表す"pan-"と「人々」を表す"demos"の意味をもち、本来は「全ての人々の」という意味だったため感染病とは何も関係ないですが、意味が変わってきています。


カタカナ英語: ンデミック
英語: "pingdemic"
日本語: 該当なし

意味と解説:

イギリスの造語で、コロナ感染者の濃厚接触者に通知が入るアプリに由来するもの。
造語であるため"pingdemic"とダブルクォーテーションで囲うことで一般的な用語とは異なることを示す。
日本ではその区別がなされないまま、カタカナ表記されている。

感染病の世界的大流行を表す本来の"pandemic"とアプリの通知音の擬音語"ping"(ピーン)から造られた。英語であればダブルクォーテーションがあることと、綴りから想像できるが、カタカナ化することで全く意味が分からなくなるので注意。

ここ最近のイギリスでは感染者の再急増から、濃厚接触者通知のアプリ音が頻繁に鳴ること社会現象を反映した言葉である。



カタカナ英語: ×ワクチン → △ヴァクスィーン
英語: vaccine
日本語: ワクチン

意味と解説:

ワクチンは既に日本語となっていて、これは英語由来ではありません
ドイツ語の"Vakzin"の発音に由来しています。
このため、英語の発音のつもりで「ワクチン」とカタカナで発音しても伝わりません。
【参考】 Wikipedia ワクチン 
英語での発音記号は"væksíːn"で、カタカナで発音するなら「ヴァクスィーン」が近い発音になります。


カタカナ英語: アラート
英語: alert
日本語: 警報、警告、警戒態勢

意味と解説:

2020年5月に小池百合子都知事により東京都が独自に制定していた「東京アラート」として聞かれていました。
東京都民に新型コロナウイルスの感染状況を知らせて、警戒を知らせるため演出していました。本来、"alert"は新型コロナウイルス感染症とは無関係です。


カタカナ英語: ピーシーアール検査
英語: PCR test (polymerase chain reaction test)
日本語: PCR検査

意味と解説:

Polymerase Chain Reaction(ポリメラーゼ連鎖反応)検査の略です。


カタカナ英語: ロックダウン
英語: lockdown
日本語: 封鎖、避難

意味と解説:

新型コロナウイルス感染症の場合では、「ロックダウン」は「都市封鎖」を意味しており、英語でも同様の意味合いとなります。
ただ、日本の場合は法律の関係から、英国や米国などで実施された"lockdown"は実施できません。
本来、"lockdown"という言葉自体は新型コロナウイルスとは無関係で、「暴動や感染病が発生した場合に、安全のために人々を建物(または特定の場所)の中に閉じ込めておくこと。また、外部にいる者がそこに入ることを禁じること」「暴動などの後で、安全のために囚人を監房に閉じ込めること」「子どもの安全のために、帰宅させずに教室内に避難させること」のように状況によって意味合いが変わります。


カタカナ英語: アウトブレイク、アウトブレーク
英語: outbreak
日本語: (疫病・感染症などの)大流行・急激な増加、(戦争などの)勃発、暴動、反乱、一揆

意味と解説:

新型コロナウイルス感染症においては、上記の大流行・急激な増加が該当します。
この"outbreak"は"out"と"break"という2つの語から成り立っていることからもわかるように、この言葉自体は新型コロナウイルス感染症とは無関係です。英会話や文章で使用する場合は、何の"outbreak"かを明確にしましょう。


カタカナ英語: オーバーシュート
英語: overshoot
日本語: 行き過ぎる、飛び越える、度を超す、一時的過剰反応 など状況により多数の意味 (下記注釈参照)

意味と解説:

新型コロナウイルス感染症の場合では、「爆発的な感染者の増加」という意味合いで使用されています。
この"overshoot"も"over"と"shoot"という2つの語から成り立っていることからもわかるように、本来は新型コロナウイルス感染症とは無関係です。英会話や文章で使用する場合は、何の"overshoot"かを明確にしましょう。

数多くの用法がありますが、状況による意味の変化を例としてあげてみました。
  • 列車が駅を通り過ぎる
  • 乗客が駅を乗り過ごす
  • 飛行機が着陸地点を飛び越す
  • 人の行いが度を超す
  • 上限を超える
  • 的を外す
  • 装置が一時的に過剰反応する


カタカナ英語: ソーシャル・ディスタンス
英語: physical distance (social distance)
日本語: 社会的距離

意味と解説:

「ソーシャル・ディスタンス」を日本語に訳すと「社会的距離」になりますが、何だか違和感を感じませんか?
この言葉も本来は新型コロナウイルス感染症とは無関係ですし、新型コロナウイルス感染対策という意味では、他の人との物理的な距離が必要なのであって、決して疎遠になることではありません。
でも、「ソーシャル・ディスタンス」は「疎遠」ともとることができる英語です。

ただ、英語圏の国でも"social distance"という言葉は使われてはいますが、誤解を避ける意味で"physical distance"つまり「物理的距離」という言い方に置き換わってきています

日本だけこのカタカナ英語が定着すると、将来また訳のわからない状況になりかねません。
(余談ですが、「ワイシャツ」の語源は知っていますか?  答えはこちら




カタカナ英語: ブレークスルー感染 (ブレイクスルー感染)
英語: (vaccine) breakthrough infection
日本語: 免疫突破感染(医療用語ではなく意訳です。)
意味と解説:

ワクチンによって作られた免疫を突破して、ウイルスに感染すること。

カタカナ英語では「ブレークスルー」と表記されていますが、これは英語の"breakthrough"という単語で、"break"と"through"という2つの単語から成り立っています。"break"は破壊・壊す・破れるなどの意味があり、"through"は突き抜ける・通り過ぎるなどの意味をもつ言葉です。

英語では"vaccine breakthrough infection"や、単に"breakthrough infection"となります。

「免疫」や「抗体」は英語で"antibody"といいますが、"antibody breakthrough infection"とは言わないようです。突破するのはワクチンではなく抗体だと思うので少し違和感を感じるのですが、医療用語なのでしょうか。

ちなみに"antibody"という単語は、「対抗する」という意味の"anti-"が「体」を意味する"body"と合わさったものです。



カタカナ英語: 抗体カクテル療法
英語: antibody cocktail treatment / antibody cocktail therapy
日本語: 中和抗体薬治療
意味と解説:

「カクテル」と聞くと、あるお酒と他の飲み物などを混ぜ合わせて作ったものを思い浮かべるかもしれません。
確かに英語の"cocktail"も同じなのですが、この英単語には「混合物」という意味があります。

治療においては複数の薬剤を混合することから「多剤併用療法」とも呼ばれ、1種類の薬剤では十分な効果が期待できず、複数種類を個別に投与することによって時間的な問題などが発生する場合に、このような治療法が採用されます。

この治療法は、新型コロナ感染症の治療だけの言葉ではありません。

新型コロナ感染症においては、「カシリビマブ」と「イムデビマブ」という2種の抗体医薬品を組み合わせた点滴薬を投与することで、重症化を抑える効果が期待されています。



カタカナ英語: ブースター接種
英語: (vaccine) booster (shot)
日本語: (ワクチンの)追加接種
意味と解説:

より強い免疫を得るために、(ワクチンの)追加接種をすること。

英語の"boost"という言葉には、後押し・増加・上昇・押し上げる・引き上げるなどの意味があります。
"booster"は、これを担う物や人のことになりますが、医療用語として「追加免疫」の意味の言葉となります。

本来は"vaccine booster shot"という表現ですが、コロナ禍においては単に"booster shot"や"booster"と略される場合も多いようです。


カタカナ英語: アフターコロナ / ビフォーコロナ
英語: (the situation) after/before the COVID-19 pandemic
日本語: コロナ禍以降 / コロナ禍以前

意味と解説:

コロナ禍の後もしくは前の状況を指す。「アフター」 "after"は以降、「ビフォー」 "before"は以前を指す言葉ですが、英語では"after"/"before"は前置詞なので、これだけでは名詞のように使うことはできません。

英語として、その状況であることを示すには、"the situation"(状況・情勢・場面)や"the environment"(環境・周囲の状況・情勢)を意味する名詞とともに用います。
また、「コロナ」として略されてますが、「コロナ禍」ですので、"the COVID-19 pandemic"とします。

the situation after/before the COVID-19 pandemic
the environment after/before the COVID-19 pandemic


カタカナ英語: テレワーク
英語: work from home / remote working / teleworking
日本語: 在宅勤務

意味と解説:

便宜上、日本語は「在宅勤務」と記載しましたが、「テレワーク」と同じ意味ではありません。「在宅勤務」の英語は"work from home"となります。

"teleworking"という英語は存在しますが、これは「在宅」に限らず、本来出社する会社に行かず仕事をする広い意味になります。例えば、カフェにいて仕事をすることになります。
"tele"は離れた場所を示すもので、例えば電話の"telephone"は、"tele"とギリシャ語由来の「声・音」を表す"phone"から成り立っています。

"remote working"はほぼ同義で、「遠隔勤務」の意味です。
ネットで調べる限り"teleworking"よりこちらの方が使用頻度が高いようです。
「リモコン」の元の英語"remote controller"の「遠隔 + 制御器」を想像するとわかりやすいと思います。

会社の業態によっては、"teleworking"と"remote working"を独自の意味で使い分けていることもあるようです。


カタカナ英語: ステークホルダー
英語: stakeholder
日本語: 利害関係者

意味と解説:

コロナと直接は関係ありませんが、オリンピックで酒類提供のときに、アサヒビールが独占的に提供・販売する契約を念頭に持ち出した言葉。
丸川五輪相は2021年6月22日の記者会見で「(スポンサーなど)ステークホルダーの存在がどうしてもある。」と発言しました。
カタカナ英語にすると何だかよく分からずに丸め込まれそうですが、この場合は「アサヒビールは五輪スポンサーなのに儲からなくなってしまう」という意味です。



カタカナ英語: パブリックビューイング
英語: public screening (private screeningに対して)
日本語: 大型映像装置による一般公開

意味と解説:

これもオリンピック関連ですが、コロナ禍で出てくる言葉なのでこちらにて解説します。

「パブリックビューイング」とは、実施中の競技などのイベントは通常、チケットを購入した入場者限定のものですが、この様子を限定した入場者以外にも見ることができるように、別の競技場などの施設や街頭などにある大型の映像装置を利用して観戦・観覧を行うイベントを指します。(無料・有料に関わらず現場以外の広い範囲)

この言葉は日本語英語です。ただ、日本語英語だけではなく、ドイツ語英語としても用いられています。

英語では、大型の映像装置を用いることから"public screening"という言葉を用いるのが一般的です。

"public viewing"も広い意味で捉えれば誤りとは言えないですが、ここで本来意味したいこととは別の意味となる可能性もあります。
例えば、葬式の前の通夜式にあたる行事を"public viewing"と呼ぶことがありますのでご注意を!


カタカナ英語: ステイホーム
英語: stay home または stay at home
日本語: 家にいましょう

意味と解説:

「ステイホーム」は"stay home"という英語で問題ありません
また別の表現では"stay at home"となります。

どちらも正しいのですが、ざっくりいうと前者はアメリカ的な表現で、後者はイギリス的な表現です。
なんでも略したがる米語だから、というわけではなく、文法的に異なります

"home"と聞くと「家」という名詞が連想されますが、このように名詞としてであれば"stay at home"と、場所を示す前置詞"at"が入ります
一方、"stay home"という場合は、「家」という名詞ではありません。この場合の"home"は「家に・家へ」という意味を持った副詞になります。

ところで、2021年7月13日に、東京都医師会の尾崎治夫会長の東京五輪・パラリンピック開催中の新型コロナ対策として「ステイホームオリンピック」の徹底を提言したという記事がありました。

"stay home Olympics"??? 

上の説明から推測できると思いますが、この表現は明らかに間違いです。

どうやら「家にとどまって、(テレビなどで)オリンピックを観よう」ということが言いたいらしいです。

これなら英語では"stay home and watch Olympic games (on TV)"となります。

医師会会長なら英語も含めて無学ではないはずと思うのですが、変な英語を使って英語学習者を混乱させる(かもしれない)のは、はなはだ迷惑だと感じました。


本当は、変なカタカナ英語はやめてほしいのですが、残念ながら出てくるでしょうね。

ということで、これからも随時更新予定です。



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