中国語で「ありがとう」はなんていう?

おそらく大多数の人は知っていて、そのうちの大多数が間違っているのが、この言葉 - 謝謝



中国語: 「ありがとう」(謝謝)は「シェイシェイ」ではなく「シエシエ」!? 【音声付き】



「シェイシェイ」ではなく「シエシエ」正解です!



と書くと、「それはちょっと違う」というツッコミがあるかもしれませんが、ひとまずこれを正解とさせてください。

 

 

 

なぜ「シェイシェイ」となったのかは不明!?



では、なぜ「シェイシェイ」となったかということには諸説あってはっきりとしないのですが、1950年代に制定されて展開された、標準語としての中国語"普通话" [pǔ tōng huà]の存在が関わるようです。

* 日本の漢字表記で「普通話」カタカナ表記すると[プー トン ファ]


この時に標準的な発音が定められる前では、各地の言語(日本語の方言レベル以上に異なるほぼ外国語の場合あり)により意思疎通も難しい状態で、そのような状況で中国の北方にはカタカナ表記すると確かに「シェイシェイ」に近い発音の地域があったのではないか、という説があります。


いずれにせよ、今の中国においては標準語があり、半世紀以上前の状況のまま日本人が「シェイシェイ」と覚えるのは、正直、かなりの時代錯誤となってしまいます。




「シェイシェイ」ではなく「シエシエ」が正解という理由


先ほど「ひとまずこれを正解とさせてください」と書いたのは、中国語の発音からすると100%正解とは言えないからです。



もちろん「シェイシェイ」では伝わりません。

 ↑ 分かってもらえるとしたら、空気を読んでくれているから...


「シエシエ」と発音すると、少なくとも日本にいる中国人は「なんか発音いいね!」と感じてくれます。

 ↑ 少しくらい違和感あっても、逆に「シェイシェイ」に慣れているから...



音声はこちらから確認できます(音量にご注意)



では、標準語としての中国語"普通话"での発音を見てみましょう。

中国語では、「アルファベット」と「声調記号(せいちょうきごう)」を使った発音記号というべく「ピンイン(拼音)」 [pīn yīn]で発音を表します。




「シエシエ」(「シェイシェイ」)の漢字


この「シェイシェイ」もとい「シエシエ」は、感謝の「謝」を二つ並べたもので、中国の標準的な簡略化した字体「簡体字(かんたいじ)」で記述すると下のようになります。


台湾などで使われている「繁体字(はんたいじ)」では、日本の漢字と同じ"謝謝"です。


この「謝」という字だけだと、もしかすると「謝る」ということで、お詫びを連想する方もいるかもしれませんが、日本語でも「謝意を伝える」のように感謝を表す場合にも使う言葉ですね。



谢谢
xiè xie



発音を表す「ピンイン(拼音)」の[x]は子音となり、[ie]が母音となります。

この時の音はカタカナで書くと「シエ」に近い音になります。

より中国語の発音に近づけるには、「シ」の時に日本語よりも口を横に伸ばして強めに音を出すことがコツです。[ie]という母音なので「エ」の音もしっかりと発音します。


注:日本語の「シ」はローマ字では"shi"となりますが、中国語の子音では[sh]は日本語の「シュ」に近いものになり、全く別の音として認識されます。


また、最初の[e]の上に記号があり[è]になっていることに気づきましたでしょうか?


これは中国語の「声調(せいちょう)」を表していて、語尾を下げる第四声であることを意味します。

 ↑ おそらく、思ったより激しく下げることになります。


2回目には記号がつかないので、これは「軽声(けいせい)」として、軽く発音することを意味します。

 ↑ 軽くといっても、それぞれの音ははっきりと発音します。抑揚なく気持ち短めに発音することがコツです。


「シエシエ」「シェイシェイ」の漢字は「謝謝」- 発音と使い方

中国語の「声調(せいちょう)」については、ネット上の動画にもたくさんの解説がありますので、ぜひ「中国語 声調 四声」などで検索してみてください。

また、このサイトの記事も参考になると思います。


参考: 【中国語】ピンイン表記 | 拼音表記 | 教科書に載っていない攻略法



「シエシエ」(「シェイシェイ」)の使い方


さて、"谢谢"は「ありがとう」という意味ですが、英語でいうところの"Thank you"のように「あなたへの感謝」を表すにはどうしたらよいでしょうか?


中国語で「あなた」は"你" [nǐ]になります。


実は「こんにちは」を意味する「ニーハオ」で馴染みのある「ニー」ですが、これも正しくは「ニイ」で、声調記号が[ǐ]となっているので、最初、語尾をぐっと下げたと思いきや、一気に語尾を上げることになります。(第三声の発音)


これらを組み合わせて、


谢谢你 [xiè xiè nǐ] [シエシエ ニイ]


というと、より相手への感謝が伝わります。


もし、複数の相手「あなた方」である場合は、日本語でも複数を表すように中国語では"你们" [nǐ men]  [ニイメン]になります。(第三声+軽声)


また、初めての方や目上の方に敬意を表す時は、"你"ではなく"您" [nín] [ニン]となり、複数の場合は"您们" [nín men]になります。

この"您"のピンイン[í]が表すように、第二声で語尾を一気に上げます。


谢谢您 [xiè xie nín] [シエシエ ニン]


"您"を使うことで、とても丁寧に「ありがとうござます。」という表現になります。

もし慣れ親しんだ間柄であれば、"您"を使うとかえって水くさく感じられてしまいます。


"你" [nǐ]"您" [nín]を使った時の音声を聞き比べてみてください。




また、「皆さま、ありがとうございました」という時は、


"谢谢大家" [xiè xiè dà jiā] [シエシエ ダージャー]


という表現もあります。



それではもう少しだけ、いくつかの例を紹介しましょう。

カタカナを書き添えましたが、声調記号だけでも注意して見てみてください。


谢谢你的礼物 [xiè xie nǐ de lǐ wù]
[シエシエ ニー ダ リーウー]
(あなたの)プレゼントをありがとう。


谢谢你的关⼼ [xiè xie nǐ de guān xīn]
"ā"や"ī"は第一声で、抑揚なくそのまま伸ばします。
[シエシエ ニー ダ グアンシン]
(あなたの)お気遣いをありがとう。


谢谢你给我联系 [xiè xie nǐ gěi wǒ lián xì]
[シエシエ ニー ゲイ ウォー リェンシー]
(あなたが私に)連絡をくれてありがとう。


谢谢发给我照片 [xiè xie fā gěi wǒ zhào piàn]
[シエシエ ファー ゲイ ウォー ジャオピエン]
私に写真を送ってくれてありがとう。


また、メールの最後には日本語の「よろしくお願いいたします。」の感覚で"谢谢"が使われることがよくあります。





「シエシエ」(「シェイシェイ」)以外の感謝の言葉


"谢谢"は「感謝」の「謝」をならべたものですが、中国語も"感谢"という言葉を使います。


中国語では"感谢" [gǎn xiè] [ガンシエ]になります。(第三声+第四声)


上の"谢谢"の例と同じように、"感谢你的礼物"のように使うことができます。

また同様に、目上の方に対して"感谢您"という使い方も大丈夫です。



また、「本当にありがとう」と言った意味で"非常感谢" [fēi cháng gǎn xiè] [フェイチャン ガンシエ]と言うことができます。


"非常"をつけることで、より感謝の気持ちが強くあらわされるので、さきほどの"您"を使うような場面でなとも、友人などに対して「本当にありがとうございます」という丁寧さが込められることにもなります。

※ ちなみに"非常谢谢"は、間違いとまでは言いませんが、ほとんど使うことはありません。



また、広東語では"多谢" [duō xiè] [ドゥォ シエ]という表現があり、これも中国全土で広まって理解される表現です。



「シエシエ」(「シェイシェイ」)への返事(返し方)「どういたしまして」は?


中国語で「どういたしまして」の最も多い返事は、


不客气 [bù kè qì] [ブーカァチー]

别客气 [bié kè qì] [ビエカァチー]


になります。

漢字から、「お客さんのようにならないで」つまり「遠慮しないで」という感じが分かると思います。


他にも


没事 [méi shì] [メイシ]


という返事もあります。「なんてことないです」といった感じで、「どういたしまして」という言葉と同じような意味をもちます。

また、これを2回繰り返したり、北部の人の場合は"儿"という表現をよく使いますので、こんな表現がよくあります。


没事没事 [méi shì méi shì] [メイシメイシ]


没事儿 [méi shì er] [メイシャール]


また「お礼なんていいです」といった感じの


不谢 [bù xiè] [ブーシエ]


もよく使うよく使うひとつです。


その他に、日本語と同じ感覚で「いえいえ」という返し方もあります。


哪里,哪里 [nǎ lǐ, nǎ lǐ] [ナァリ, ナァリ]



少し余談ですが「中国は礼節の国」とよく言われます。

ただ、親しい間柄ではそんなに頻繁にお礼を言いあうことはありません。


もちろん程度は人によりますが、たとえあなたの好意に"谢谢"の言葉がなかったとしても、失礼でも、嬉しくないわけではありません。もしかすると、水くさく感じられる可能性はあります。

ちなみに、私の中国人のある長年の友人は、とてもフレンドリーで性格もすごく良いのですが、不思議なくらいお礼を言いません。でも、彼は英語で話す時はなぜか"Thank you"を連発します。

どうであれ、お礼を言う方は日本人の通常の感覚で問題ありません。


お礼は言う方も言われる方も、気持ちいいものです。

ぜひ積極的に使ってみてくださいね。


今日もお読みいただき、ありがとうございました。




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